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「今こそ知りたい AI ビジネス」(石角友愛) を読んで

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Category: AI

私は AI (機械学習) というものを学校で学んだり、仕事で扱ったりしたことがありませんでした。そんな私が、まずは AI とは何だというところから知ろうと思い、本書「いまこそ知りたいAIビジネス(石角 友愛)」を読んでみました。

ニュースなどで AI という言葉を聞かない日はないと思いますが、その AI の実態について正しく理解している人はごく一部しかいないと思います。

AI のせいで自分が今やっている仕事がなくてしまうのではないか、と不安になっている人もいるかと思います。

本書では、そのような不安を取り除くために、AI とはなにかということから最新の AI 事情も踏まえて説明しています。また、AI と今後うまく付き合っていくための新しい働き方についても紹介されています。

著者の紹介

※本書の帯より引用

パロアルトインサイト CEO / AI ビジネスデザイナー。2010 年にハーバードビジネススクールで MBA を取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAIプロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後 HR テックや流通 AI ベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新の AI 戦略提案から AI 開発まで一貫した AI 支援を提供。AI 人材育成のためのコンテンツ開発なども手がける。シリコンバレー在住。著書に『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)、『私が白熱教室で学んだこと』(CCC メディアハウス)など多数。

概要

本書の概要を大まかに説明すると以下のようになります。

日本人は「AI = ロボット」と思っている

日本人は AI といえばロボットのような存在で、AI に任せれば何でも代わりにやっておいてくれるものだと思っている人が多いと思います。実際に私もそのように勘違いしていた内の一人でした。このように、AI が何でもやってくれる万能な存在だという認識が、AI に仕事を奪われてしまうという考えを生み出してしまうのだと思います。

しかし、AI が 問題を解決するのではなく、AI を使って問題を解決するというのが正しい考え方です。このように考え方を変えるだけで、AI に仕事を奪われるという不安から逃れられるということを著者は言っています。

さらに、今後 AI を活用することで業績が伸びる業種について紹介されています。

AI ビジネスの最先端

私達の生活の中で、身近な AI といえば ネット通販や音楽配信サービスなどのおすすめ機能 (レコメンデーション) が挙げられます。購入履歴などを他の顧客と比較することで、その人が買ってくれそうだなという商品を紹介する機能です。

他には、荷物の配送の最適化に使われている AI や AI と AR 技術による化粧の試し塗りサービスなど最新の技術を紹介しています。

AI を導入したい企業がすべきこと

AI とセットで出てくる言葉としてビッグデータが挙げられます。企業は AI を活用するために、顧客情報などの様々なデータを集めています。しかし、せっかくデータを集めても、それらのデータが使えない、つまり、データを分析しても何も得られないことがあります。

そのような無駄を省くために、サンプルデータで検証を行うことを勧めており、本書でも失敗例の紹介ととも AI 導入のために何から始めたらいいかを著者が説明してくれています。

AI 時代の働き方

AI の開発に携わる仕事として、データサイエンティストが認知され始めました。従来のデータアナリストに +α で機械学習の知識などが求められます。データサイエンティスト以外でも、AI を学習させる AI トレーナーと呼ばれる人が今後必要になってきます。AI に自分のこれまでの知見や経験などを教え込み、使える AI に育てる人のことです。

一般的に、大学などで数学や統計学を学んでいた人はデータサイエンティストの素養があると言われていますが、それ以外の人でも、自分で学ぶことでスキルを得ることは可能です。MOOC (ムーク) と呼ばれる学習法が注目されており、海外の大学の講義をオンラインで受講できるので、独学でも AI に関する知識を習得することができます。(そのために英語の習得が必要だと著者が言っていました。)

国内外を問わず、優秀なデータサイエンティストは今後引く手あまたとなり、人材獲得競争が激しくなってきます。海外では新卒のデータサイエンティストに年収 1,000 万円を出したり、ファイスブックやグーグルなどでは平均年収が 3,000 万円以上に及びます。

感想

今後働いていく中で、エンジニア以外の人でも AI とは否が応でも関わっていくことになると思います。まずは相手を知るためにも本書を読み、AI について正しい認識を持つことは必要です。

また、国内外問わず圧倒的に AI 人材が不足しており、海外では高年俸を得ているエンジニアがわんさかいます。今から AI エンジニアを目指すことは大変有利に働くと思いました。また、国内だけでなく、海外に目を向けて仕事ができるように英語力を向上させることが必要で、私の TOIEC 試験勉強のモチベーションを向上させてくれました。

この本は、AI のことをよくわかっていないけれども、今後自社に導入してみたい人や AI を作るエンジニアになりたい人など多くの人におすすめです。